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2022年4月、標高約1,000mの大座法師池のほとりに「nagano forest village(長野フォレストヴィレッジ)」がオープンしました。麓の長野市街地からは車で30分足らずにもかかわらず、気温差はなんと5度。さわやかな風が吹き抜けます。
大座法師池のある飯綱高原は、人気の観光地「戸隠」や霊仙寺湖を中心としたリゾート地「飯綱東高原」(飯綱町)との間に位置し、周遊のハブとなるエリア。これまではスキー場を中心としたウィンターシーズンに重きを置いていましたが、最近では多様な“アウトドアコンテンツ”を活かして、グリーンシーズンの観光にも取り組んでいます。
今回取材をした「nagano forest village」は、その新たな拠点で、仕事もできる心地よいカフェ、初心者にもやさしいテントサイト、雨天でも遊べる子ども向けアクティビティ、地場の産品などが豊富に並ぶマルシェなど、この施設だけでもさまざまな方法で利用することができます。
ワーケーションの場としても既に人気を集めていることを聞きつけ、取材ついでにその場で執筆もして、一日過ごしてみました。結論を先にお伝えすると、頻繁に来ることになりそうです!
清々しい空気と景色に、筆が進む
「nagano forest village」は、大きく分けて、「森の駅 Daizahoushi」と「5つのフィールド」に分けられますが、まずは、実際に今この文章を書いている「森の駅」から説明します。
「森の駅」は、「カフェ」、地場産品の買える「マルシェ」、ツリーハウスがある「屋内アクティビティ」からなります。
カフェのカウンターは一席が広いので、サブモニターすら置けてしまいます。電源、Wi-Fiは言うまでもなく完備されています。
取材に同行した同僚はテラス席を選びましたが、ここにもWi-Fiが届きます。ソファ席で膝の上にPCを置いて仕事、というのも悪くないでしょう。大座法師池が5月の陽光を反射して、なんとも清々しい景色です。
仕事に詰まったらすぐに気分転換できるのが、この場所のいいところでもあります。カフェを出て草地を1分も歩けばもう森の中。水面がきらきらと輝く池のほとりを歩けば、あっという間に脳がリフレッシュされます。
地元民納得の食材や商品をセレクト
カフェで提供されるメニューには、地元で採れた食材がふんだんに使われています。写真はランチでいただいたグリルチキンのトマトソース。香ばしさとほどよい酸味が、絶妙にマッチしています。付け合わせの野菜に加えて、アップルジンジャーソースなどの調味料にも地元産品が使用されています。香り高いコーヒーは、善光寺門前に店を構える隠れた名店「平野珈琲店」のオリジナルブレンドです。
「マルシェ」には地元の農作物や加工食品が多く並びます。訪れた5月下旬は、たけのこ、こごみなどの山菜、ふきなどが並んでいました。これから秋にかけて果実も増えていきます。
アウトドアに踏み出す最初の一歩に
「nagano forest village」 の中には「キャンプフィールド」「アドベンチャーフィールド」「アスレチックフィールド」「レイクフィールド」「グラスフィールド」という5つの「フィールド」があります。主なターゲットは、分かりやすく言うと、「アウトドアに子どもを連れて行きたいけれど、二の足を踏んでいるインドア派のお父さんお母さん」。
5つのフィールドには、それぞれ特長がありますが、中でもインドア派のお父さんお母さんにおすすめしたいのが「キャンプフィールド」。電源付きのログキャビン(丸太小屋)やデッキなどが備えられていて、キャンプ初心者でも気軽に安心してチャレンジできる施設となっています。
火を焚いたり、調理をしたりといった手間を避けたいなら、village内のカフェを利用してもOK。夜21時まで営業しており、テイクアウト・イートインどちらも可能です。
ジップラインを備えた「アドベンチャーフィールド」や遊具満載の「アスレチックフィールド」もあるので、1日どころか2、3日いても飽きずに体を動かして遊べてしまいます。「グラスフィールド」で草の上に寝転がりながらボーッとするのも、家族の休日の過ごし方としては素敵ですね。
雨の日でも体をつかって遊べる
アクティビティ棟には、雨の日でも子どもを遊ばせることができる「ツリーハウス」が並びます。窓は大きく、暖かい季節は雨でも開けているとのこと。できるだけ「外」を感じられるような設計となっています。
(写真提供:nagano forest village)
広さも十分あるので、日中、子どもを運動させたいお父さん、お母さんにおすすめ。ツリーハウス脇にはソファもあり、子どもの遊ぶ姿を安心して見守れるようになっています。
インタビュー「どうしてこんな素敵な施設ができたの!?」
聞くところによると、ここは長野市の施設とのこと。「公的な施設」というと無機質なものも少なくありませんが、ここは建物だけでなくサイン(案内板)もデザインが洗練されていて、仕事をするにも遊ぶにもテンションが上がります。
せっかくなので、施設を運営するeternal story株式会社の専務取締役、村上達哉さんに施設のコンセプトを聞いてみました。
-お世辞抜きで、素敵な施設ですね。
村上さん:ありがとうございます。施設を運営する私たちと建物の設計者さん、そして施工会社さんの3社が共同で「あり方」を提案するという、あまりないスキームでつくられたのがこの施設なんです。3社それぞれが考える「お客様目線」を融合できたと思っています。
-どんな利用者を想定してつくられたんですか?
村上さん:「最初からそこまでハードなことをする自信がないけれど、子どもたちを自然の中に連れていきたい」といった、アウトドアの初心者がメインターゲットになります。
‒私がまさにその層になります。キャンプにあこがれているものの、二の足を踏んでいる間に何年も…。
村上さん:ここには電源付きのキャンプサイトやログキャビンもありますし、なんなら食事は9時から21時まで営業しているカフェでとってもいいわけです。
‒それはいいですね! キャンプのハードルがめちゃくちゃ下がります。
村上さん:ここは、大自然の「入り口」のような施設を目指しています。飯綱や戸隠には、グランピングや上級者向けのキャンプ場がありますが、個性はそれぞれなので、競合せずに共存できるのではないでしょうか。
‒今日は取材を兼ねてワーケーションのような使い方をさせてもらいました。めちゃくちゃ仕事がはかどったので、また来ようと思っています。ただ、そんなお客さんばかりだとカフェの回転が悪くなってしまいませんか?
村上さん:おかげさまで多くの人に注目していただいているので、夏の土日なんかはお客様が渋滞してしまうことが予想されます。一方で今日みたいな平日ですと、それなりに空席もあります。バランスが取れるか未知数ではありますが、当初から「仕事ができる場所」をつくりたいというねらいはあったので、有効活用していただければ。
‒今後の展開を教えてください!
村上さん:現在でもフードメニューに地元の野菜を使用したり、お土産品に地元のショップのセレクト品を置いたりしています。近くで捕れた鹿などのジビエ料理なども、まさに今、試作中です。
‒この地域ならではの「地産地消」ですね!
村上さん:そのほかにも、さまざまなイベントを計画中です。夏には、アウトドア用品が並ぶイベント「YAMASAI(ヤマサイ)」やボサノバシンガー・小野リサさんのライブなども開催が決まっていますし、冬には“かまくら”をつくって遊んでもらうイベントも計画しています。この地域の魅力を最大限に活かしていきたいですね。
-年間通して、いろんな楽しみ方ができそうですね!ありがとうございました!
気づけば夕暮れ。繰り返しになりますが、カフェは21時まで営業しています。アルコールも取り扱っているので、今度は美しい夕日を眺めながらディナーを楽しみに来ようと思います。
広々としたワークスペースもあるnagano forest village。外遊びに、お食事に、買い物に、さらにはお仕事にも。さまざまな楽しみ方ができますので、ぜひ一度、訪れてみてください。
nagano forest village(長野フォレストヴィレッジ)
HP https://naganoforestvillage.eternal-story.com/
Instagram @nagano_forest_village
お問い合わせ 026-239-3272
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